はじめに:生成AIの台頭が迫るデータセンターの物理的パラダイムシフト
人工知能(AI)技術、とりわけ大規模言語モデル(LLM)やマルチモーダル基盤モデルの急速な進展に伴い、データセンターに求められる物理要件は過去数十年で最大の転換期を迎えています。従来の一般的なエンタープライズシステムが要求する電力密度は1ラックあたり4〜8kW程度でしたが、最先端のアクセラレーテッド・コンピューティング基盤では、単一ラックで100kWを超える電力を消費し、それに伴う膨大な熱を瞬時に排出する必要があります。
このような状況下で、従来の空冷設計を中心としたデータセンター施設は、物理的な排熱限界および受配電容量の上限に直面しています。また、数百億円規模の投資を伴うAIクラスタの展開において、冷却の不全によるサーマルスロットリング(熱暴走を防ぐためのGPU周波数低下)や、負荷急変動に伴う配電トラブル、配管漏水などのリスクを本番環境への実装前に検証することは、事業継続上の最重要課題となっています。
三菱商事と米Digital Realty Trustの合弁企業であるMCデジタル・リアルティ(以下、MCDR)が千葉県印西市に開設した設備検証施設「MCデジタル・リアルティ イノベーション ラボ(Digital Realty Innovation Lab、以下DRIL in Japan)」は、こうした業界の構造的課題を解決する施設として注目を集めています。
本稿では、DRILの設備特性とそれが日本国内において最先端とされる工学的背景、さらに同社が取得しているNVIDIAの認証プログラムの内容、その技術的・ビジネス的意義、および認証取得に求められる厳格な要件について、専門的な見地から詳細に解説します。
デジタルリアルティの検証施設「DRIL」の概要と仕様
DRILは、Digital Realtyがグローバルに展開する次世代AIおよびハイブリッドクラウド向けの本番環境準拠型コロケーション検証施設です。米国バージニア州北部の第1号拠点(2025年9月開設)に続き、千葉県印西市の「NRTキャンパス NRT12データセンター」内にグローバル第2拠点、かつアジア太平洋(APAC)地域初の実証環境として「DRIL in Japan」が開設されました。地上6階建て免震構造ファシリティ内に位置し、最大150kW超/ラックの電力密度をサポートしながら、直接液冷(Direct Liquid Cooling: DLC)と高度空冷のハイブリッド環境を提供しています。
DRILの特筆すべき点は、単なるショールームや小規模なシミュレーション環境ではなく、商用のメガスケール・データセンター(NRT12)内で稼働する「実運用レベル(プロダクション・グレード)の生きた環境」である点です。ユーザー企業やパートナーは、ハードウェアの選定段階から実証実験(PoC)、熱負荷・電力消費のプロファイリングまでを、本番環境と同一のインフラ条件下で検証できます。
| 比較項目 | 従来の一般的なDC検証環境 | DRIL in Japan (MCDR) |
|---|---|---|
| 対応可能電力密度 | 6〜15kW / ラック(高密度仕様でも20〜30kW) | 最大150kW超 / ラック |
| 冷却アーキテクチャ | フリーアクセス床下空冷、局所アイルキャッピング | 直接液冷(DLC / ダイレクト・トゥ・チップ)+空冷ハイブリッド |
| 検証環境の性質 | 実験用隔離環境または仮想シミュレータ | 本番商用コロケーション設備直結のライブ環境 |
| 受配電設計 | 100V / 200V系、静的負荷前提 | 3相415V系高電圧受電、極端な過渡負荷変動への追従性 |
| インターコネクト | 個別調達の構内パッチ配線、外部回線依存 | ServiceFabric®によるSDN型クラウド直結・マルチサイト連携 |
| パートナー連携 | ベンダー個別対応 | 20社超のハードウェア・ファシリティ企業が参画済み |
なぜ「DRIL in Japan」が日本最先端の検証施設なのか
DRIL in Japanが国内屈指のAIインフラ検証施設として位置づけられる工学的・戦略的理由は、主に4点あります。
最大150kW超を支える超高密度受配電と直接液冷(DLC)の実装
現在のAIコンピュートにおいて最大のボトルネックは「熱密度の物理的限界」です。空冷による冷却は、空気の比熱容量(約1.0 \text{ kJ/(kg}\cdot\text{K)})の低さから、ラックあたり約30〜40kWが工学的な実用限界とされています。これに対し、NVIDIAの次世代アーキテクチャであるGrace Blackwell(GB200 NVL72など)は、単一ラックで120kW〜140kW強の電力を消費します。この発熱を処理するには、冷却液の比熱容量(水の比熱は約4.18 \text{ kJ/(kg}\cdot\text{K)})を利用した直接液冷(ダイレクト・トゥ・チップ冷却)が不可欠となります。

DRIL in Japanは、冷却水循環装置(チラー)棟および冷却液配分装置(CDU: Coolant Distribution Unit)と直結した直接液冷用マニホールド配管を完備し、ラックあたり最大150kW超の超高密度ワークロードに対応しています。国内において150kWクラスの実機稼働・排熱検証を即座に実施できる商用コロケーション施設は極めて稀少であり、国内の設備仕様として最前線に位置しています。
シミュレーションを超えた「商用本番同等(ライブ)」の物理検証
従来のPoCでは、ハードウェアベンダーの研究所やシミュレーションソフトウェア上で熱流体解析(CFD)を行う手法が主流でした。しかし、実際のAIワークロード(特に大規模分散学習)では、勾配計算と全ノード間のAll-Reduce通信が同期して実行されるため、1〜2秒の間にクラスタ全体の消費電力が60kWから150kW超へと急峻に跳ね上がる「過渡的負荷変動(ステップロード)」が発生します。
この激しい負荷変動は、受電設備における高調波歪みや力率低下、電圧サグを引き起こすだけでなく、急激な発熱による冷却液の温度スパイクやCDUの流量変動を誘発します。DRILでは、実際の商用ファシリティ(NRT12)内で実機を稼働させるため、これら過渡応答時の電気的・熱的挙動、さらにはポンプやファンの動作音、振動、実運用時のPUE(電力使用効率)への影響を正確に測定・評価することが可能です。
20社超のパートナーが集う中立的マルチベンダー・エコシステム
AIインフラは、GPUサーバー単体で完結するものではありません。超高密度ラック、特殊配電PDU、バスダクト、CDU、高圧ホース・クイックディスコネクト(QDC)継手、光トランシーバー、InfiniBandスイッチ、ストレージ基盤など、膨大なマルチベンダー製品の統合が必要です。
DRILには、AMD、Cisco、Lenovoをはじめとする世界の主要ITベンダーおよび設備メーカーが20社超参画しています。特定ベンダーの垂直統合ソリューションに縛られることなく、複数ベンダーの機器を物理的に組み合わせた相互接続性(インターオペラビリティ)や冗長系フェイルオーバーの挙動を、事前検証できる中立的なプラットフォームとして設計されています。
ServiceFabric®によるグローバル相互接続とハイブリッドクラウド遅延検証
最先端のエンタープライズAI運用では、データレイクがパブリッククラウド(AWS、Azure、GCP等)やオンプレミスの拠点に分散していることが一般的です。AIモデルの事前学習や推論基盤を運用する際、データグラビティ(データの引力・肥大化)と転送遅延が重大な障害となります。
DRIL in Japanは、Digital RealtyのグローバルSDN基盤「ServiceFabric®」および「Private AI Exchange(AIPx)」に直結しています。これにより、印西の実験環境から国内外のクラウド拠点や他データセンターキャンパス(関西圏のKIXキャンパスや米国のDRILなど)との間で、レイテンシシナリオの測定や帯域保証型クロスコネクトの検証をソフトウェア主導で迅速に実施できます。
NVIDIA「DGX-Ready Data Center」認証の概要とMCDRの取得実績
AIデータセンターの信頼性を客観的に証明する世界共通の指標として、米NVIDIAが策定しているのが「NVIDIA DGX-Ready Data Center」プログラムです。
認証プログラムの概要
本プログラムは、NVIDIAのフラッグシップAIスーパーコンピュータである「DGXシステム」(DGX A100、DGX H100、DGX B200)および超大規模クラスタ「DGX SuperPOD」を、本来の性能を損なうことなく安全・安定的にホスティングできるコロケーション事業者を認定する制度です。
近年では、Grace Blackwellアーキテクチャの登場に伴い、極めて高度な液冷要件を満たす施設を対象とした「DGX-Ready Data Center Certification for Liquid Cooling(液冷認証)」が新設され、従来の空冷基準とは隔絶した厳格なファシリティ監査が課されています。
デジタルリアルティおよびMCDRの取得実績
Digital Realtyは、2019年のプログラム創設当初からNVIDIAと提携しているパイオニアであり、世界20カ国以上の市場でDGX-Ready認証施設を運用しています。日本市場を展開するMCデジタル・リアルティにおいても、継続的な認証取得が進められてきました。
同社は2023年に、KIX13(大阪府箕面市)、NRT10、NRT12(千葉県印西市)の3棟で「NVIDIA DGX H100」および「NVIDIA DGX SuperPOD」対応データセンター認定を取得しました。さらに2026年2月には、印西キャンパスの第3棟となる最新のNRT14データセンターにおいて、「NVIDIA GB200 NVL72」に対応した「液冷データセンター向けNVIDIA認証」を取得しています。
NRT14データセンターは、サーバー用電源容量25MW、地上6階建て免震構造を備え、ラックあたり100kW〜150kWの超高密度液冷AIワークロードを安定稼働させることが可能であり、日本国内でいち早くBlackwell世代の液冷認証を取得した施設となりました。
| 施設名 | 所在地 | 取得時期 | 認証カテゴリー / 対応アーキテクチャ | 冷却仕様 |
|---|---|---|---|---|
| KIX13 | 大阪府箕面市 | 2023年 | DGX-Ready (DGX H100 / SuperPOD) | 高度空冷 |
| NRT10 | 千葉県印西市 | 2023年 | DGX-Ready (DGX H100 / SuperPOD) | 高度空冷 |
| NRT12 (DRIL開設棟) | 千葉県印西市 | 2023年 | DGX-Ready (DGX H100 / SuperPOD) | 空冷・液冷ハイブリッド |
| NRT14 | 千葉県印西市 | 2026年2月 | DGX-Ready for Liquid Cooling (GB200 NVL72) | 直接液冷 (DLC) + 空冷ハイブリッド |
NVIDIA認証が持つ技術的・ビジネス的意義
NVIDIA DGX-Ready認証の取得は、データセンター事業者および利用企業の双方に極めて重大な工学的・戦略的価値をもたらします。
データセンター事業者視点での意義
AIワークロード向けデータセンターを標榜する施設は世界中で急増していますが、実際の受配電・冷却能力が極限状態に耐えうるかを第三者が客観的に証明することは困難です。NVIDIAの認証は、GB200 NVL72のような極限の高密度システムが定格通りにフル稼働できるファシリティ性能を有することの、世界的かつ確固たる裏付けとなります。
また、NVIDIAの公式コロケーションパートナーリストに登録されることで、自社構築(On-Premise)のCAPEX負担を避けたい国内外のメガテック企業、ソブリンAI推進組織、大手AIスタートアップの案件パイプラインへ直結するという強力なビジネス優位性が生じます。
企業・AIユーザー視点での意義
GB200 NVL72のようなシステムは、ラック1台あたりの重量が約1.36〜1.58トンに達し、120kW以上の電力を消費します。床荷重不足による床抜損、配電容量不足によるブレーカートリップ、流量不足による熱暴走が起これば、ハードウェアの物理的損壊や巨額のダウンタイム損失が生じます。認証施設を選択することで、これらの致命的障害を設計段階から回避できます。
さらに、NVIDIAの公式データによると、液冷化されたGrace Blackwellアーキテクチャは、従来の空冷システムと比較して最大25倍のエネルギー効率を実現します。DGX-Ready液冷認証データセンターを活用することで、冷却用オーバーヘッド電力を極小化し、データセンター全体のPUEを最適化できるため、長期的な運用コスト(TCO)を大幅に抑制できます。
加えて、独自に自社専用の液冷データセンターを設計・建設する場合、立地選定から受電交渉、竣工までに3〜5年を要しますが、認証済みコロケーションを利用すれば、最新GPUの納入後、数週間から数カ月で本番クラスタを立ち上げることが可能です。
NVIDIA DGX-Ready(液冷)認証の要求水準と取得プロセス
NVIDIA DGX-Ready Data Center認証、とりわけ液冷認証(DGX GB200 NVL72等)を取得するためには、一般的なデータセンター規格(Tier III/IV等)をはるかに超える物理・工学スペックが求められます。
求められる主要設備要件
NVIDIAの公開ガイドライン(DGX SuperPOD Site Preparation Guide等)および業界標準から導き出される主要な技術要件は、以下の3領域にわたります。
電気設備要件としては、ラックあたり100kW〜140kW強(ピークマージン考慮で150kW推奨)の連続給電能力が必須です。配電トポロジーには3相415V(または480V)の高圧配電と、A/B完全2系統(2Nまたは2N+1)の給電経路が要求されます。また、GPUの急激な動作モード遷移に伴う力率変動(0.85〜0.97)や高調波歪みに耐え、電圧変動2%以内、全高調波歪み(THD)3%以下を維持できるオンライン・ダブルコンバージョン方式のUPSバックアップが不可欠となります。
機械・空調・液冷(DLC)設備要件においては、N+1冗長構成のCDU(冷却液配分装置)により、施設側ループとIT機器側ループの熱交換を分離・制御する必要があります。一次側供給水温はASHRAE W45規格に準拠し(冷却水入口温度25℃〜45℃)、定格供給時における精密な流量配分(GB200/GB300系では最大170L/min超/ラックまで対応可能な水頭圧設計)が求められます。加えて、電源ユニット(PSU)やスイッチ等の非液冷部(全発熱の約10%)を処理するための補助空調や、導電率管理、脱イオン水+グリコール混合液の管理、QDC部への高感度漏水センサー設置が必須条件となります。
建築構造・環境要件では、1.3トン〜1.6トンのラック集中荷重に耐えるため、21 kN/m²〜25 kN/m²(約2,100〜2,500 kg/m²)以上の床耐荷重が求められます。大地震時における配管破断およびラック転倒を防ぐ免震構造やアンカー固定、そしてISO 14644-1 クラス8以上の空気清浄度(MERV 13以上の吸気フィルター)も厳格に審査されます。
| 評価項目 | 従来型空冷認証 (DGX A100/H100) | 次世代液冷認証 (DGX GB200 NVL72) |
|---|---|---|
| 想定ラック電力 | 10.2kW(サーバー単体)〜 30-40kW(ラック) | |
| 熱交換媒体 | 空気(冷気供給・ホットアイル隔離) | 冷却液(ダイレクト・トゥ・チップ)+補助空気 |
| ラック積載総重量 | 約300〜500 kg | 約1,360〜1,580 kg |
| 要求床荷重 | 10〜12 kN/m²(約1,000〜1,200 kg/m²) | 21〜25 kN/m²(約2,100〜2,500 kg/m²) |
| 冷却冗長性 | 空調機(CRAH/CRAC)N+1またはN+2 | 一次系チラー+一次ポンプ+二次系CDU全段でのN+1冗長 |
認証取得のためのプロセス
NVIDIA DGX-Ready Data Center認証を取得するには、NVIDIAのデータセンター・エンジニアリングチームとの緊密な連携と、以下の段階的な審査プロセスを通過する必要があります。
まず、データセンター・ソリューションプロバイダーとしてNVIDIA Partner Network(NPN)に登録し、認証取得の意向を正式に申請します。
次に、単線結線図(SLD)、P&ID(配管計装図面)、CDUの配置計画、熱負荷計算書、気流・熱流体解析(CFD)モデル、および構造計算書を提出し、DGXリファレンスアーキテクチャとの適合性に関する詳細な技術審査を受けます。
書類審査の通過後、NVIDIAのエンジニアによる現地視察(オンサイト・ファシリティ・オーディット)が行われます。受電トランス、UPS、非常用発電機、チラー、CDU、配管ルート、ラック設置エリアのクリアランス、床荷重構造、耐震補強、水質管理基準、物理セキュリティ体制が実地で確認されます。
実地確認に続いて、実際のGPUラックに模した疑似負荷装置(ロードバンク)および水熱交換負荷装置を接続し、定格電力(100kW〜140kW+/ラック)の通電・排熱試験を行うコミッショニングを実施します。過渡応答時の電圧安定度、冷却水供給温度の偏差、CDUのフェイルオーバー動作が厳密に検証されます。
これらすべての適合基準をクリアした場合に正式な認証が付与され、NVIDIAのグローバル公式ディレクトリに認定事業者・施設として登録されます。
日本のAIデータセンター業界への実務的示唆
デジタルリアルティおよびMCDRによるDRILの開設と、NRT14におけるNVIDIA液冷認証の取得は、今後の日本のデータセンター業界の発展に向けて極めて重要な示唆を与えています。
1. 「メガワット単位の敷地確保」から「キロワット密度の処理効率」へのパラダイムシフト
従来の国内データセンター開発は、敷地面積と総受電容量(MW)の規模競争が主流でした。しかし、千葉県印西市を筆頭に主要なデータセンター集積地では特別高圧送電線の空き容量ひっ迫が深刻化しています。
限られた受電容量の中で最大のAI計算能力を発揮するためには、ラックあたりの電力密度を極限まで高め(150kWクラス)、PUEを徹底的に引き下げる液冷アーキテクチャの導入が不可欠です。DRILのような施設で事前に電力・熱密度のトレードオフを検証し、最適設計を見出すアプローチは、電力制約下にある日本のデータセンター設計における標準的な工学手法になると言えます。
2. 免震構造と液冷インフラの統合という日本固有のエンジニアリング
日本で液冷データセンターを展開する上で最大の課題は「地震対策」です。1ラックあたり1.5トンの重量物が並び、床下や頭上に大量の冷却水配管が張り巡らされた状態で震度6強以上の揺れが発生した場合、配管の破断による漏水は致命的な損害をもたらします。
MCDRのNRTキャンパスが採用している免震構造ビルと、フレキシブル配管継手、二重防護管、高感度漏水検知シャットオフバルブを組み合わせた物理アーキテクチャは、地震多発地帯である日本においてAI工場(AI Factory)を安全に運用するための工学的ベンチマークとなっています。
3. ソブリンAIと企業競争力を支える検証プラットフォームの役割
日本政府は半導体・AI分野に対して2030年までに10兆円規模の投資を計画しており、国内での計算資源の自給(ソブリンAI)が推進されています。しかし、最先端インフラの検証を行える環境が不足していれば、企業のAI実装速度は欧米に遅れをとることになります。
DRIL in Japanがアジア初の拠点として国内に設置されたことは、日本のエンタープライズや研究機関が、莫大な設備投資を行う前に「実際のワークロードが国内の商用環境で想定通りの性能を出すか」を確かめるセーフティネットを提供することを意味します。これにより、日本の産業界全体における生成AIの実装サイクルが大幅に加速されると期待されます。
まとめ
MCデジタル・リアルティが開設した設備検証施設「DRIL in Japan」は、最大150kW超の高密度コロケーション、直接液冷(DLC)環境、20社超のマルチベンダー・エコシステム、そしてグローバルな相互接続基盤「ServiceFabric®」を兼ね備えた、現時点で国内最先端の物理検証プラットフォームです。
また、同社の最新施設であるNRT14が取得した「NVIDIA DGX-Ready Liquid Cooling認証」は、次世代アーキテクチャであるGB200 NVL72を安定稼働させ得る世界最高峰のファシリティ性能を証明するものです。
AIインフラの構築に携わるデータセンター事業者、設備設計エンジニア、そして計算基盤を導入するエンタープライズ企業にとって、これらの施設が示す物理・電気・熱力学的な設計標準を理解し、検証環境を積極的に活用していくことが、今後のAI時代における投資対効果の最大化とリスク低減を実現する鍵となります。
引用文献
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