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Vera Rubinにも対応したゲットワークスの液冷コンテナ型AIデータセンターの全体像

今泉注:

ゲットワークス以外の企業の動向については、以下のレポートで述べています。

1. エグゼクティブサマリー

  • 従来型ハイパースケールデータセンター(DC)が直面する特別高圧受電の長期待機(数年規模)や建設遅延に対し、株式会社ゲットワークスは完全自社設計・国内生産により最短10日納品を可能とする高密度コンテナDCで市場参入スピード(Time-to-Market)の劇的な短縮を実現している1
  • NVIDIAの次世代アーキテクチャ「Rubin(HGX Rubin NVL8)」および「Blackwell(GB200/300 NVL72、B200)」に対応し、全体熱量の99%以上を液体冷却する超高効率機構や全高3,200mm超の専用筐体、マルチベンダー対応力を確立している2
  • 東北電力・北海道電力との協業による発電所・変電所近傍の遊休地活用、エクシオグループの全国施工・保守網、NTTドコモビジネスのIOWN APNを活用した閉域網連携により、電力・土地・通信を統合した「地域分散型AI計算基盤」の商用実装を加速させている2

2. ゲットワークス製コンテナDCの概要と実績

累計構築台数とGPU運用実績

国内のAIインフラ需要が本格化する以前より、ゲットワークスは現場配備型のモジュールインフラの開発を独自に推進してきた2。2013年に第1号コンテナを発表して以降、同社は寒冷地での外気冷却や雪冷熱、工業用水や河川水を利用した多様な実証実験を積み重ね、2026年1月時点で累計300棟(台)以上のコンテナ型DCの構築・運用実績を確立している1

同社が市場へ供給してきたコンテナの内訳は、汎用性に優れる20フィート(ft)モデルが270台以上、高密度・大規模クラスタ向けの40ftモデルが30台以上であり、一般企業にとどまらず、電力系企業や極めて厳格な事業継続性(BCP)・セキュリティ基準が求められる医療機関への納入実績を含んでいる1。単なるコンテナ筐体の製造事業者にとどまらず、同社はサーバー3,000台以上、GPU1万枚以上の設置・実稼働運用実績を有しており、ITハードウェアの熱挙動と電気特性を熟知したファシリティ設計力を最大のコアコンピタンスとしている2

管理項目実績値および主要仕様産業的背景・戦略的意義
累計コンテナ構築数300棟(台)以上20ft:270台以上、40ft:30台以上(2026年1月時点)1
GPU運用実績10,000枚以上サーバー設置実績 3,000台以上に基づく運用知見2
標準納期最短10日完全自社設計・国内生産による即納・即時稼働体制1
主要納入先大手企業、電力系企業、医療機関 等高可用性・厳格な耐震・セキュリティ要件に対応1
対応フォームファクタISO規格準拠(10ft / 12ft / 20ft / 40ft / 連結)陸路・海路での自在な移設・段階増設に対応2

国内完全自社設計・国内生産による短納期体制

海外製コンテナDCの輸入調達モデルでは、国際サプライチェーンの混乱、輸送リードタイムの長期化、さらには日本の建築基準法や消防法への適合不備に伴う許認可遅延が頻発する2。これに対しゲットワークスは、国内完全自社設計および国内生産体制を堅持することで、地政学的リスクや輸入遅延を排除している1

標準仕様モデルにおいては、発注申し込みから最短10日での納品・稼働開始を可能としており、特別仕様モデルや複数連結モデルであっても最短2週間から3ヶ月程度で商用運転へ移行できる体制を構築している1。工場出荷時点で受配電設備、冷却水循環配管、ラックマウント機構、センシング機器のプレハブ化と通電試験を完了させ、現地では基礎への据付と外部配線・配管の接続のみで完結させる工法を採用することにより、現地施工期間の劇的な圧縮と現場施工に伴う初期不良リスクの最小化を両立させている2

3. 最新AIワークロードへの対応力

NVIDIA RubinおよびBlackwellへの適応

生成AIの大規模モデル学習および推論ワークロードの進化に伴い、単一ラックあたりの発熱密度は従来の数kW水準から数十kW〜100kW超へと急上昇しており、従来の空冷ファシリティでは物理的な冷却限界に達している5。ゲットワークスは、NVIDIAの最新GPUアーキテクチャに最適化した専用ファシリティを矢継ぎ早に市場投入している2

米Supermicroとの共同開発によって具現化したNVIDIA Rubin対応ソリューションでは、最新GPUモジュールを8基搭載した「HGX Rubin NVL8(8×HGX Rubin R200 SXM)」を採用している5。このシステムは前世代のHGX B300 NVL8と比較して推論性能が約2.5倍に向上しており、CPUにIntel Xeon GNR-SP 6700PまたはAMD EPYC(Venice)プロセッサ、ネットワークにBlueField-4 800Gb/s DPU、最大8TBのDDR5 RDIMMを備え、MGX 19インチラックの54V/1400Aバスバー給電によって駆動する5

Rubin世代が発する莫大な熱負荷に対し、同社は緻密に計算された液冷循環機構を開発し、サーバーおよびラック全体熱量の99%以上をDirect-to-Chip液冷によって回収するシステムを確立した5。空気中に放出される排熱を1%未満に封じ込めることで、外気空調負荷を極小化し、コンテナ内への超高密度実装を可能にしている5。性能向上を果たしたSupermicro製CDU(冷却水循環装置)と同社独自の水冷効率化技術を統合することで、施設全体での水使用量も大幅に削減されている5。収容能力としては、単一の20ftコンテナで最大36ノード(GPU 288枚)を収容し、独自開発の40ftコンテナ連結モデルを用いることで、最大270ノード(GPU 2,160枚、総受電容量6.75MW)の超大型AIクラスタを単一サイトに構築できる5。2026年9月より出荷を開始し、同年12月より実サーバーの受入と稼働開始を予定している5

NVIDIA Blackwell世代に対しては、ラックマウント型ソリューション「GB200 NVL72」および「GB300 NVL72」の物理的特性に適合させた特別仕様コンテナを展開している6。GB200 NVL72は計算・通信・電源・冷却が全高2,200mm〜2,400mmの一体型ラックとして提供されるため、通常のISOコンテナ(全高約2,600mm)やハイキューブ仕様(約2,900mm)では天井高が不足し、設置や上部からの配管接続、液浸槽へのサーバー垂直挿入・引き抜きメンテナンスが不可能であった6。同社はこの課題を解決するため、全高3,200mm、3,400mm、3,600mm、さらには4,000mmを超える完全カスタム筐体を設計・製品化した6。十分な上部作業空間を確保したことで、液冷配管の敷設やサーバーの垂直メンテナンス性を担保し、40ft×3連結構成の1ユニットにおいてGPUサーバー176台(GPUチップ数1,408枚)の大規模クラスタを最短3ヶ月で立ち上げる体制を確立している6

GPUアーキテクチャ対象システム構成筐体設計および冷却方式クラスタ収容規模・電力仕様
NVIDIA RubinHGX Rubin NVL8
(8×Rubin R200 SXM)
・全体熱量の99%以上を液体冷却
・Supermicro共同開発CDU採用
・水使用量大幅削減機構5
・20ft:最大36ノード(GPU 288枚)
・40ft連結:最大270ノード(GPU 2,160枚 / 6.75MW)5
NVIDIA BlackwellGB200 / GB300 NVL72・全高3,200〜3,600mm超特注筐体
・液浸槽・液冷ラックの垂直作業対応
・耐震/耐衝撃/EMP防護オプション6
・40ft×3連結:サーバー176台(GPU 1,408枚)
・最短3ヶ月でのスピード構築6
NVIDIA BlackwellBlackwell B200搭載サーバー・Direct-to-Chip水冷および空冷
・BAC製大型密閉式冷却塔連携
・地下水ハイブリッド空調連携2
・国内初稼働実績(デル製水冷サーバー×シュナイダー製CDU)
・3MW水冷冷却能力2

Supermicroをはじめとするサーバー・ベンダーフリー設計

ゲットワークスは、特定ベンダーのハードウェアのみに最適化された垂直統合型モデルとは一線を画し、完全なマルチベンダー対応(ベンダーフリー設計)を基本思想としている1。ベンダーごとに外形寸法、重量配分、受電電圧、CDUの配管径や許容水圧、許容水温条件が大きく異なる現状に対し、同社は30パターン以上の冷却・電源設計ライブラリを保有しており、顧客の指定するIT機材に合わせたモジュール設計を即座に提供できる1

ハードウェア実装実績として、Supermicroとの協業のみならず、デル・テクノロジーズ製の水冷B200サーバーとシュナイダーエレクトリック製CDUを組み合わせた実稼働を国内で初めて達成している2。屋外排熱系においては、国内データセンター初となるBAC(ボルチモア・エアコイル)製の密閉式大型冷却塔「FXV3」を導入し、単一ファシリティで3MW規模の水冷サーバー排熱処理能力を実証した2。さらに、鎌倉製作所との共同開発により、新潟などの豊富な地下水・井戸水を熱交換器に直接導水するハイブリッド空調システム「AirX」を導入し、年間空調消費電力を最大80%削減するなど、地域の自然エネルギーを最大限に生かした超低PUE(電力使用効率)の運用基盤を確立している1

4. エコシステムと地域分散モデル(電力・土地・通信)

首都圏や関西圏における電力系統の空き容量枯渇と用地取得難がハイパースケールDC新設のボトルネックとなる中、ゲットワークスは「電力会社」「通信建設メガプレイヤー」「通信キャリア」を有機的に結節した地域分散型アライアンスモデルを展開している2

電力会社との協業による遊休地・電力の直接活用

電力会社自身が送電網の直近に保有する変電所跡地や事業遊休地をコンテナDC用地として活用することで、送電網への接続協議期間を最小化し、系統連系のリードタイムを大幅に短縮している3

東北電力との協業では、宮城県宮城郡七ヶ浜町内の東北電力所有遊休地を活用した「宮城AIデータセンター」が2026年7月に竣工し、同月より次世代型高性能GPUサーバーを対象とするハウジングサービスの商用提供を開始した2。同施設は全災害ハザードマップ対象外の極めて安全な地盤に位置し、床耐荷重2t/㎡、N+1冗長空調、厳格なICカード入退室管理を備えている8。コンテナあたり50kWの受電を基本単位としつつ柔軟な増強受電設備を組み込んでおり、当初の空冷運用から将来的な超高発熱GPUの水冷化までシームレスに転換できる設備仕様を採用している8。通信環境には推論処理や分散並列計算を見据えた1Gbps×2回線を配備し、2027年度には10Gbpsへの帯域増強を予定している8

北海道電力との間では、2026年4月に道内全域のAIインフラ構築を目的とした包括的業務提携を締結した7。この提携は、道内の遊休地および工場跡地を探索してコンテナDCを迅速に配備することに加え、寒冷地特有の外気・水源を活用した電力・水使用データの分析と省エネ最適化、太陽光・風力・小水力等の地産地消型再生可能エネルギーの直接利活用、電力需給逼迫時にDCの計算負荷を動的に調整するデマンドレスポンス(DR)の技術検証、さらにはほくでんグループとのAI/GPUクラウドサービスの共同展開までを包含している7。 この協業に先立ち、苫小牧市美沢の新千歳空港近傍に開設された「美沢の杜AIコンテナパーク」(敷地面積約1,300坪)は、初期受電容量2MW(段階的に最大10MWまで増設予定)を確保し、20ftコンテナ20棟をはじめとする複数コンテナ群を空冷・水冷ハイブリッドで稼働させる大規模分散実証拠点として機能している10

アライアンス体制とセキュアな分散網

全国への多拠点同時展開と安定運用を担保するため、ゲットワークスは情報通信エンジニアリング最大手のエクシオグループと強固な協業関係を結んでいる2。エクシオグループが全国に網羅する施工拠点とフィールドエンジニア網を活用し、コンテナDCの基礎・土木工事、受変電設備の受電工事、光ファイバー網の引き込み、行政機関への建築・消防申請、自治体補助金の申請実務、さらには24時間365日のオンサイト駆け付け・保守運用までをワンストップで受託する体制を敷いている2。このアライアンスにより、地方の分散拠点であっても大都市圏と同等以上の品質と保守水準が担保されている2

ネットワーク層においては、機密性の高い大規模データや生成AIモデルを安全に取り扱う企業向けに、閉域網Gatewayサービス「GWX」を提供している9。これにより、利用現場、自社オフィス、あるいは外部データセンターからインターネット公衆網を一切経由することなく、閉域ネットワーク経由で地方のGPUコンテナへ直接アクセスできる環境を実現している2。 さらにNTTドコモビジネスとの連携を通じて、オール光ネットワーク技術であるIOWN APN(サービス名:docomo business APN Plus)を導入している9。新潟県湯沢町、北海道、鹿児島といった電力供給余力のある地方拠点間を超大容量・超低遅延の光波長パスで直結することで、遠隔地のコンテナ群をあたかも単一の論理データセンターとして統合運用する「ワット・ビット連携(電力地産地消×高速光通信)」を成立させている7

BCP・防衛・重要インフラ分野の要請に対しては、直エンジニアリングおよびメディカル・エイドとの共同開発により「シェルター型コンテナデータセンター」の量産体制を確立した9。直エンジニアリングが培った防災核シェルター製造ノウハウを応用し、建築基準法で最高レベルとなる「耐震等級3(重要度係数1.5)」および最高クラスの押し抜き耐衝撃性を達成している9。また、メディカル・エイドの電磁波防護服開発技術から生まれた特殊シールド素材を採用し、有事の電磁パルス(EMP)攻撃や強力な電磁波障害から内部のGPU・ストレージを完全に遮断・防護する9。開口部・貫通部には船舶規格の特殊パッキンとシールド技術を導入して防水性能を確保しており、水冷システムを安全に内包したシェルター型DCを発注から約2ヶ月前後で供給できる体制を整えている9

5. 従来型ハイパースケールDCとの比較と関係者への示唆

国内においてAI計算基盤の立ち上げを検討する事業企画者、インフラ投資家、および経営層にとって、従来型の建屋型ハイパースケールDCとゲットワークスが提唱するモジュール型コンテナDCの特性差を正しく評価することは、投資効率とリスクヘッジの両面で極めて重大な判断材料となる2

評価軸従来型ハイパースケールDC(建屋型)ゲットワークス製コンテナ型DC
工期(構想〜商用運転)3年〜5年以上
(特高変電所の新設協議および工事に4〜8年を要する事例が常態化)3
最短10日〜3ヶ月
(工場完工出荷型のため、現地据付と外部配線のみで即時稼働)1
初期投資(CAPEX)数千億円規模の先行固定化
(大規模建屋の初期一括建設に伴い、空室時の減価償却負担・資本リスクが大きい)
30%〜50%圧縮可能
(モジュール構成により、需要に応じてコンテナ単位で段階的に資金投下)6
電力調達性・系統制約極めて困難
(都市部における154kV特別高圧受電枠の枯渇、受電待機列への長期滞留)3
極めて柔軟
(高圧6.6kV枠や電力会社遊休地・変電所の空き容量へ機動的に直結)7
ハードウェア世代更新低い(建屋構造の硬直性)
(20〜30年償却の空冷建屋は、ラックあたり数十kW超の液冷改修が構造上極めて高難度)
極めて高い(モジュール置換)
(GPUアーキテクチャの変更に伴い、コンテナ筐体やCDU単位で容易に更新)5
スケーラビリティ大規模一括受入
(数十MW単位の大規模契約が前提であり、スモールスタートが極めて困難)
数MW〜十数MWへの連結拡張
(20ft/40ftコンテナを連結し、6.75MW規模の単一クラスタ等へ段階拡大)5

事業関係者・経営層への戦略的示唆

1. 市場投入速度(Time-to-Market)の最大化によるGPU陳腐化リスクの回避

最新GPUの経済的価値は、アーキテクチャが市場に投入された最初の12〜18ヶ月間に最も高く、計算リソースの提供単価もこの期間にピークを迎える。建屋型DCの竣工や特高受電の開通を待つ間に3〜5年の歳月を空費した場合、調達した最先端GPUは減価償却の完了前に旧世代化し、クラウド市場での競争優位性を失うリスクがある3。コンテナDCを採用することで、GPUサーバーの入手とほぼ同期して数週間から数ヶ月で商用稼働へ移行できるため、投資回収期間(Payback Period)の短縮と先行者利得の最大化が可能となる2

2. ITライフサイクルとファシリティ償却期間の構造的乖離への対応

GPUの世代交代サイクルが1〜2年で急速に回転するのに対し、建屋型データセンターのコンクリート躯体は30〜50年、電気空調設備は15年程度の償却期間を前提として設計されている。耐荷重1.5t/㎡前後、ラック全高2,000mm程度を前提とした既存の空冷建屋に対して、重量級の液冷ラックやCDU、全高2,400mmクラスの一体型ラック(NVL72等)を後付け導入する改修工事は、巨額の追加投資と長期の運用停止を強いる6。初めから耐荷重2t/㎡以上を確保し、全高3,200mm超の垂直クリアランスとDirect-to-Chip液冷配管を備えたコンテナDCを採用することは、ITハードウェアの進化速度にファシリティ側を合致させる最も合理的なアプローチである6

3. 段階的キャパシティ投資(Phased Investment)による資本効率の改善

建屋型DCでは、将来需要を見越して初期段階で数十MW分の建屋と受変電設備を一括構築せざるを得ず、稼働率が立ち上がるまでの期間、過大な減価償却費と維持管理費(OPEX)がキャッシュフローを圧迫する。これに対し、美沢の杜で実証されているように、まず2MWから稼働を開始し、コンピュート需要や顧客獲得のペースに合わせてコンテナを追加連結しながら5MW、10MWへと拡張する「段階的投資モデル」を採用すれば、遊休資産リスクを最小化し、投資収益率(ROIC)を最適化できる6

4. 電力系統のボトルネックを迂回する分散型立地戦略

首都圏における特高送電線の受電待機列に並び続ける戦略は、事業の予見可能性を著しく低下させる3。東北や北海道のように再エネ電力や変電所の受電容量に余裕がある地域の遊休地へコンテナを分散配置し、IOWN APNなどの超低遅延光通信で都心の需要地と結ぶアプローチは、電力制約という日本固有のインフラ課題を回避し、AI計算基盤を確実に立ち上げるための最も現実的な処方箋である3

6. まとめ・今後の注目点

ゲットワークスが展開するコンテナ型データセンター事業は、従来型DCの工期遅延や特高受電難に対する一時的な代替策にとどまらず、NVIDIA RubinやBlackwellといった超高密度・液冷前提GPUの性能を極限まで引き出すために最適化された「次世代AIコンピュート基盤の標準形」としての地位を確立しつつある3。電力会社との直結アライアンスによる用地・電源の確保、エクシオグループの全国施工・保守力、そしてIOWN APNによる低遅延光網の結合は、計算インフラの地方分散という国家的な政策目標に対しても高度に合致したビジネスモデルを形成している2

事業関係者が注視すべき今後のモニタリング指標

  • 次世代GPU(Rubin / Blackwell)実装環境での実効PUEと液冷安定性: 2026年9月より順次開始されるRubin対応コンテナの出荷と年末のサーバー受け入れに伴い、99%以上の液冷効率が酷暑期や厳冬期などの実環境条件下において安定して維持されるか、また冷却水循環系の信頼性が長期的に実証されるか5
  • 地域電力グリッドにおけるデマンドレスポンス(DR)の経済性成立: 北海道電力との提携に見られる、再エネ出力制御時の余剰電力吸収やピークカット要請に対するGPU演算負荷の動的スケジューリングが、電力調達コスト削減および系統安定化の観点から商用レベルでどれほどの付加価値を創出できるか7
  • 水冷特化型フィールドエンジニアの育成・供給キャパシティ: 液冷・液浸方式が主流化するにつれ、一次側・二次側配管の圧力管理、クーラント液の品質管理、CDU保守を現場で即座に実行できる専門技術者の確保が全国展開のボトルネックとなる懸念があるため、同社が推進する技術者育成プログラムの実効性が問われる1
  • IOWN APNを活用した広域分散コンテナ間クラスタリングの実効性能: 北海道、東北、新潟、鹿児島などに分散配置された複数のコンテナDC間をdocomo business APN Plusで接続した環境において、単一の大規模LLM分散並列学習や低遅延分散推論を実行した際、通信ボトルネックやオーバーヘッドがどの程度抑制されるか7

引用文献

  1. ゲットワークス、水冷GPUサーバー用コンテナ型データセンターの, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000141706.html
  2. ゲットワークス、エクシオグループとコンテナ型データセンター, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000141706.html
  3. 電気が足りない AIデータセンター建設が予定から大きく遅れる本当, https://note.com/hirokimiyano/n/n208ed2d7c819
  4. 日本におけるモジュール型・コンテナ型AIデータセンターの最新動向, https://sattu-ai-agent.com/2026/09/04/jp-module-aidc/
  5. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000141706.html
  6. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000141706.html
  7. ゲットワークスと北海道電力、道内におけるAIインフラを支える, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000141706.html
  8. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000141706.html
  9. ゲットワークス、大規模災害・有事対策に特化したシェルター型, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000141706.html
  10. ゲットワークス、北海道新拠点『美沢の杜AIコンテナパーク』運転, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000141706.html
  11. ゲットワークス AI用GPUサーバー対応の特別仕様コンテナデータ, https://www.newprinet.co.jp/%E3%82%B2%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%89%B9%E5%88%A5%E4%BB%95%E6%A7%98%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC
  12. GXテクノロジーとゲットワークスが国内初のAI・HPC(H100, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000141706.html
  13. ゲットワークス、北海道に新拠点。苫小牧に最新のGPUサーバーを, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000141706.html
  14. 計画・手続き | Japan Data Center Watch, https://japandatacenter.org/planning
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イラスト・原作:ソラガスキ

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